天窓の雨漏り原因と交換・撤去の考え方|瓦屋根・金属・スレート屋根
当社でも施工事例として多くあるのが天窓の雨漏り修理の事例です。非常に雨漏りと天窓は密接な関係にあると言っていいでしょう。しかしながら、家に天窓があるだけで部屋が明るくなったり、換気が十分に行え室内の空気の管理がしやすい等、メリットが多いのも天窓の特徴です。天候によっては雨水や太陽光に非常に曝される為、劣化が起きやすい=メンテナンスを怠るとすぐに雨漏りが起きやすい事もわかっています。
天窓がある持ち家にお住まいの方にとっては壁側にある窓と屋根側にある窓、しっかりと区別をして、今後のメンテナンスの為にも被害をどう避けながら天窓の対策に付き合っていくべきか、今回はその点についてクローズアップしていきたいと思います。すべてはつまり、経年劣化を被害の少ない形でどう抑えてメンテナンスコストを安くしていくか、この点に尽きると思います。
天窓って必要?撤去した方が良い?
屋根部に設置する天窓はトップライトやルーフウィンドウとも呼ばれています。雨漏りの原因になりやすいのが天窓。そこまでして天窓は必要なのでしょうか?
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【天窓のメリット】
採光効果による健康効果が期待できる
風通しが良くなる
光熱費が削減できる
プライバシーが守られる
家全体のデザインが良くなる -
【天窓のリスク】
夏場は日差しが強い
雨漏り等が起こりやすい
立地上、掃除が難しい
雨音が気になることも
最大の特徴は壁に取り付けられている窓と比較して3倍以上ともいわれる採光効果です。隣が近くて窓を開けられない、吹き抜けの通気性、採光性を確保したい、間取りの問題から壁窓が設置できない、そういった環境の住宅であれば天窓を設置する価値は十分にあります。逆に申し上げますと天窓を設置しないで他に採光効果の代替案が取れる環境であれば天窓を撤去し、雨漏りの原因をなくす、といった選択肢も考えられるでしょう。
天窓からの雨漏りで生じる二次被害
天窓から雨漏りが発生した場合、水滴が落ちる事は少なく、クロスや見切り材に雨染みや黒ずみができます。カビが発生している恐れもあるため、体調に異変が生じる前に補修を行いましょう。しかしながら、シミは時間が経たないできませんし、屋根裏側のダメージに繋がる事もあるため、下地の木材の腐食を避けるためにも補修は必須と言えるでしょう。
雨漏りの主な原因と主な修理費用
- ①天窓のガラスパッキン劣化|約4万円
- ②排水部からの逆流|約4万円
- ③防水部からの漏水|約30万円~
雨漏りの原因①天窓のガラスパッキン劣化
ガラス部からの漏水・雨漏りが主な原因一つとしてあります。この経緯としてはガラスパッキン(ガラス窓ゴムパッキン)が劣化しそのガラスの部分から直接水が入ってくるという流れになります。つまり天窓から室内へと直接水が入りますので室内においてはフローリングや階段に水たまりができ、その時点でお客が気づく、といった経緯が多いです。
このケースの雨漏りではガラスの部分から直接水が入りますので雨漏りの被害の程度でいいますと『軽度』となります。とはいえ、放置するとそこから腐食していく箇所が発生してきたりする可能性がある為、発見次第、修繕するべき箇所となります。
ガラスパッキンの劣化時期
ガラスパッキン(ガラス窓ゴムパッキン)は築10年前後で劣化、陽当たりが良い場所ほど、劣化が早く事に留意下さい。雨が降ったら室内から天窓を見上げたり、天窓の周りに水たまりが出来ていないか適宜、確認するといいでしょう。費用は4万円程度となります。
ガラスパッキンの施工内容
工事のだいたいの流れとしては、屋根側の天窓の外枠や古いシール材(コーキング・シーリング材)を撤去、どちらも撤去できない場合もありますが、まずはそこ撤去、その後、ガラス面の清掃を行います。シール材を打ち替える時にはみ出さない為の養生テープを設置した後にシール材の接着剤であるプライマーを塗ります。そこからシール材を塗っていきます。
雨漏りの原因②排水部からの逆流|約4万円
もう一つある主な原因として『排水部からの逆流』です。これは排水部の詰まりや排水部からの吹き込みによる雨漏りとなります。
- ①台風などによる横殴りの雨等により排水部に直接水が浸入
- ②泥や鳥の巣などの異物による排水部の詰まり
台風などによる横殴りの雨等により排水部に直接水が浸入
台風などからの横殴りの雨漏りは床がビショビショになります。
泥や鳥の巣などの異物による排水部の詰まり
異物からの詰まりによるケースでは、起きた場合には室内には直接侵入せず、屋根裏側に一旦、水がまわり天井にシミが出来て、雨漏りする、といったケースがあります。こういった場合には時間がかかってからでないと、雨漏り自体に気づかない為、その間に木材が腐ってしまう、という事がありますので注意が必要です。外壁塗装や屋根のメンテナンスといった本来の目的はこの防水性の担保にある為、内部が腐っていく過程は修繕費用が全く異なる事から非常に神経質になる必要があります。
修繕・改善する方法
対処としては非常に単純で排水部の掃除、という事になります。この掃除の費用は4万円程度が相場となります。天窓の周辺の屋根材を一度、剥がし、鳥の巣などの異物を取り除く。瓦屋根の場合には簡単にはがせる場合が多いですが、スレート屋根や金属屋根の場合には屋根材を上手く剥がせない場合もありますので確認してみて下さい。
鳥の巣が原因、という場合は、屋根が瓦屋根であるケースがほとんどです。スレートや金属の屋根材の場合でも土埃や泥が詰まって雨漏りする事もありますのでその掃除を行います。台風による直接の吹き込みに関しては天窓の構造上の問題で防げない、という事もありますので、直接の吹き込みの可能性で雨漏りが発生していると感じられる方は一度業者による現地調査だけでも行い、実態を把握する必要があります。
雨漏りの原因③防水部からの漏水|約30万円~
天窓の外側に貼られた防水用のテープ・シート材が劣化し、天窓と屋根面の隙間から雨漏れするケースです。大体築30年程度経った家で防水シートが劣化する事によって雨漏りが起きるのですが、天窓と屋根の接合部の防水シートが破れたり、天窓自体が壊れてしまったりといった事でも雨漏りが起きます。そうなると、屋根裏側に水が漏れ、天井にシミができるので雨漏りの被害としては大きいと言えるでしょう。
また築30年だと天窓の接合部以外の防水シートも劣化してくる頃なので屋根の葺き替えと同時に修繕を検討するのも得策と言えるでしょう。特に足場が必要な工事の場合には都度足場設置費用が発生しますので、一度にセットで家の全体修繕を依頼されるお客も少なくありません。
修理方法①|天窓の交換 – 40万円程度
天窓交換の場合は40万円程度、天窓を撤去する場合には30万円程度となります。交換する場合の流れとしては天窓周りの屋根材の撤去、古い天窓も撤去、そして新しい天窓を設置、防水シートを貼り、撤去した屋根材を戻す、という流れとなります。
修理方法②|天窓の撤去 – 30万円程度
天窓を撤去する場合は30万円程度、工事の流れも天窓交換とほぼ類似していますが、・天窓周りの屋根材を撤去し、古い天窓の撤去を行い、天窓があった箇所を塞ぐ必要がありますのでその新しい屋根の下地、そしてそのエリアを含んだ範囲で防水シートを貼り、撤去した部分も含めて屋根材を復旧していく、という流れとなります。屋根材を使う面積が増えますので屋根材が不足する為、新しく必要な部分の屋根材を調達し、適切に収めていく形になります。
天窓のメンテナンス方法|撤去 or 交換
天窓設置後、約10年でシーリング材の劣化が顕著になります。新築時に天窓がある場合には築年数で約10年目に差し掛かる頃に一度、天窓メーカーや屋根業者に定期的な点検を依頼する事もいいでしょう。さらに20年以上経つとガラスの曇りや窓枠の著しい腐食が見られるようになります。天窓を安全かつ、高性能で使用し続ける為にも20年程度で交換を検討する事をお勧め致します。また天窓をこれから設置を検討している方は屋根に穴を開けるため、通常よりも雨漏りのリスクが高まる事を理解しましょう。
防水部からの漏水が起きている場合でメリットをあまり感じられない場合は天窓自体を撤去してしまうのも一つの手といえます。リスクがメリットを上回る場合には撤去、メリットが上回る場合には交換、の判断をするのがベストでしょう。
天窓からの雨漏りが原因でお困りの際は現地調査を
いかがでしたでしょうか?今回は天窓からの雨漏りとその対処や費用についてお伝えしましたが、雨漏りが起きてしまっている場合、その原因特定が最も重要な作業となります。また状況によっては業者が箇所を特定できず、再施工となってしまう場合もあります。通常、原因箇所特定には散水調査を行い、水の侵入経路を掴みます。現地調査レベルであっても必要な場合は実施する事があります。しかしながら今回の天窓からの雨漏りについては非常に起こりやすい事象ですのでもし家に天窓があり雨漏りがしていると思われる際には築年数を確認、そしてこの記事をもとに調査してみて下さい。
また業者選びにおいては、実際に発生する工事費とその品質の関係性についてもチェックする事をお勧めいたします。当社のサイトでもいくつか記事を掲載しております。悪徳業者は確かに存在し、当社含め、どの業者においても慎重になる事は必要不可欠です。お客の思いを誠実に受け取り、10年、20年先の未来を見据えた必要な工事、誠実な見積書を提示する業者を選ぶことが大切です。そこについてくる費用こそが私達の言う「適正価格」になるわけです。必要な施工、必要ではない施工、この見分け方が一番重要です。
悪徳業者は不要な工事を発注させて費用とまた技術が不十分の場合には再度施工するハメにもなる為、現地調査の立ち合いは必ず時間を割く事をお勧め致します。なぜその業者はその工事が必要と思ったのか。ぜひ質問して下さい。当社は、外壁塗装・屋根塗装工事を始めとし、瓦屋根やスレート屋根などの補修や外壁の張替え、雨漏りの対応なども行っていますのでシーリング工事においても家全体への配慮をしながら遂行致します。狭山市、川越市、東村山市に事業所を構え、埼玉県・東京都の全20都市にて対応可能です。無料にて現地調査を行います。また当社では2社以上へ見積もり依頼をすることをおすすめ致します。『営業から雨樋工事をすすめられた』『火災保険で無料だから今のうちにやっておいたほうがいいといわれた』等、些細な事でも構いません。是非ご相談・ご連絡下さい。診断だけでも大歓迎です。
【当社の施工例】雨漏り修理の施工例
当社が行った雨漏り修理の例やお客様の声をご紹介します。どの家も家の作りが違いますのでその状況もまた異なります。その家に合った適切な施工を行います。屋根塗装工事など高所の場合、どの業者も同様に足場工事が必要となる場合があります。その場合は、この機会に合わせて屋根と外壁をセットにして、予算を圧縮した形でご依頼されるお客様もいらっしゃいます。
雨漏り修理の事例
当社で工事を行われたお客様の声
業者の選定は非常に重要な過程ですので、2社以上へ見積もり依頼をすることをおすすめ致します。検討中の方は是非、当ウェブサイトよりご連絡ください。LINEからもスムーズに無料の現地調査・見積り依頼が可能です。
埼玉県狭山市生まれ・狭山市育ち。屋根工事業をメインに建築塗料・塗装業にも携わり20年以上。6000件以上の施工実績。現在は、株式会社CHIKAZAWA代表取締役社長として、現地調査に必ず出向き・自身で家の診断を行い、お客様に高い満足と安心を提供し続けられるよう、塗装工事のサービスだけでなく建物全体の改修工事を重点に品質の向上に取り組んでいる。この記事を監修した人
近澤 泰義株式会社CHIKAZAWA
代表取締役社長
自信があります。お任せください。2社以上からの相見積もりを取る事をお薦め致します。
屋根工事・雨樋工事
防水工事・外構工事・足場工事・シーリング工事・白蟻駆除
株式会社CHIKAZAWA
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